はじめは「です」も「ます」と同じように、
- です-でした-ではありません-ではありませんでした
なんて活用させて使っていました。
それがあるときから活用しなくなった。
「あるとき」というのは、「形容詞+です」のつかわれはじめたときのことで、「おいしいです」がいいなら「おいしくないです」もいいだろう。それなら「おいしかったです」、「おいしくなかったです」だっていい
肯定とか否定とか、過去とか、そういうの(活用)はぜんぶ前の動詞とか形容詞とかにまかせて自分はそこへぴょこんとつくだけ。
グループで活動していた「です・でした・ではない・ではなかった」をリーダーの「です」が解散して、ソロ活動をはじめた格好です。
旧—「ます」の時代
肯否や過去は「ます(です/ます)」が活用して表す
行き-ます
行き-ました
行き-ません
行き-ません-でした
ひま-です
ひま-でした
ひま-ではありません
ひま-ではありません-でした
新—「です」の時代
肯否や過去をあらわす仕事はぜんぶ前にやらせる。「です」はいつもそのまま。
「です」は「でした/ありません/ありませんでした」という昔の仲間を捨て独立した
おいしい- です
おいしく-ない
おいしk-aった
おいしく-なかった
ひま- です
ひま-だった
ひま-じゃない
ひま-じゃなかった
「あるとき」から活用しなくなった。
「あるとき」というのは、「形容詞+です」のつかわれはじめたときのことです。
すべては「形容詞+です」からはじまった。
「おいしいです」。だれかがはじめてそう言った、その瞬間「です」の時代がはじまりました。以来確実に進んできた「ます」から「です」への転換は、現在、形容詞においてはほぼ完成しました。
時代の潮目に乗った「です」は、さらにその勢力を動詞へと拡大しつつあります。
形容詞にくっついてみせたときと同じように「です」は飄々と動詞にくっついて見せる。
「動詞+です」
行-く です
行か-ない
行-った
行か-なか-った
「いかないです/いかなかったです」。いま私のまわりに「いきません」という人はほとんどいなくなった。
しかしこれは厳密には動詞にくっついたわけではなく「ない」を介しているので、厳密に言えば動詞にくっついたとは言えない。
勝負は「いくです/いったです」と「ひまだったです」であるわけですが、若干苦戦を強いられてはいますが、これもたぶんみんな使うようになるんじゃないか。
現に「(ひま)だったです」のほうは使う人が増えてきました。
「もう書けなくなったので、新しいスレッドを開いてください」です。。。
電車男(最終回)より