「あげる」と「くれる」

「あげる」はもともと敬語だから自分にはつかえない。

 

✕ 友達が私に誕生日のプレゼントをあげました⤴
(自分を高いところにおいてはいけない)

 

その「あげる」のかわりにもちいられる「くれる」が、「くだる(下る)」から派生した語であるのは、とてもわかりやすい。

 

◯ 友達が私に誕生日のプレゼントをくれました⤵

 

「なにかプレゼントをください」の「ください」も、「くれ」も、「くだる(下る)」由来であることは、その字面から容易に想像できます。

 

韓国語やミャンマー語には「あげる」と「くれる」の言い換えはありません。これはどちらの言語においても「あげる」に該当する語が敬語由来ではないからです。

 

日本語教師向けの文法書や参考書などでは、「くれる」と「もらう」ともらうとを、恩恵の有無(多寡)によって使い分けているかのような記述を見受けますが、これは「くれる」の存在理由を理解しない、見当はずれの見解と言っていいでしょう。

「くれる」は「あげる」を言い換えているのであるから、「もらう」と「くれる」を比べて、そのニュアンスのちがいを考えるのは意味のない行為です。
比べなければならないのは「あげる」と「くれる」の二つです。