日本語の動詞の原形は、連用形(語根 誤基・語幹)である。例)たべ-ますの「たべ」。のみ-ますの「のみ」。
- 動詞の原形とは ― 外部要素を含まない動詞の純成分
膠着語である日本語の動詞に原形という語はふさわしくないかもしれないが、あえて原形というカタチをあげるとすれば、それは連用形である。
連用形とは語幹(語根・誤基)、つまり動詞の本体であり、動詞が他の要素を取り込んでひとつの語を構成する膠着語においては、その、他の要素を取り除いた部分が原形に相当するのは、自然のことである。
そしてこのカタチは動詞の原形の条件を二点ともに満たしている。
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(この二つは動詞の原形が共通して持つ、言語に普遍的な性質である)
- 名詞のように使える―やすみ・はなし・行き・帰り・読み・書き・のりまき・おにぎり……
- 動作の実行をうながす―たっち・おっき(幼児語)/(はよ)し・来・やめ(関西方言)/おすわり・おやめ・おだまり(接頭辞「お」による名詞化を経て、命令機能を強化)/のむの・のむこと
- I go to see my friends. ・・・to+動詞の原形(!)
- 友達に会いに行きます。
『岩波古語辞典』(大野晋・佐竹昭広,前田金五郎 編)では見出し語が連用形