形容詞+です

 昭和27年4月14日第14回総会において国語審議会が議決した別冊「これからの敬語」の7 形容詞とです」にこうある。


7 形容詞と「です」
これまで久しく問題となっていた形容詞の結び方――たとえば,「大きいです」「小さいです」などは,平明・簡素な形として認めてよい。


 「これまで久しく問題となっていた」「形容詞+『です』」が、公けに『平明・簡素な形として認め』られたのは、昭和27年(1952年)4月14日ということになる。
 話言葉ではすでに使われ出していた「形容詞+です」は、明治時代からは書き言葉でも使われるようになっていた。
 このころ(明治27年)には国語審議会が無視できないほど流通していたのであろう。

 「おいしくないです」・「おいしかったです」・「おいしくなかったです」については何も触れられていないが、同時に認めるということだったのではないか。


余が言文一致の由來
二葉亭四迷
明治三十九年五月「文章世界」所載
http://www.aozora.gr.jp/cards/000006/files/901_16059.html

…暫くすると、山田美妙君の言文一致が發表された。見ると、「私は……です」の敬語調で、自分とは別派である。即ち自分は「だ」主義、山田君は「です」主義だ。後で聞いて見ると、山田君は始め敬語なしの「だ」調を試みて見たが、どうも旨く行かぬと云ふので「です」調に定めたといふ。自分は始め、「です」調でやらうかと思つて、遂に「だ」調にした。即ち行き方が全然反對であつたのだ。…


 

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