テンスやアスペクトを効かせた「とき」よりも、 テンスやアスペクトのような「時」の要素を持たない「とき」のほうが、 ずっと使用頻度が高い。
はじめからテンスやアスペクトを強調した授業を行なって、学習者に無駄な負担を与えないこと
1.時じゃないとき
行為の周辺を漠然と示す
- 図書館で本を借りるとき、カードが要ります(みんなの日本語)
- 手紙を書くとき、辞書を使います(大地)
- ごはんを食べるとき、テレビを見ますか
- ひとりのとき・やすみのとき・ひまなとき
- さびしいとき・かなしいとき・
- わからないとき・-ないとき
2.アスペクトなとき
時の前後最中をピンポイントで指すのは、
「まえ/あと」や「-たら」・「ところ」と似ている。
「-おわったとき」、「-ようとしたとき」などすることで、
時点をさらにはっきりさせることも多い
- 教室へ入るときは、ノックしてください
- こんど(あう/あった)とき、返します
- おなかがすいたとき
- バスにのっているとき
3.テンスなとき
過去の経験(とき)をどーんと遠くへ飛ばす
- 東京に住んでいたとき、
- 彼女がいたとき、
- ひとりだったとき・ひまだったとき
- さびしかったとき・
「テンスじゃない『とき』」からはじまる、大地(スリーエー)の「とき」。時の要素を持たない形容詞から入るのもうまい